天空の木造 – 木造建築は最後のフロンティアにどう挑むのか

JIA環境会議では、地球環境問題へ建築の分野から取り組む一貫として、木質建築の普及に取り組んできた。既に排出してしまった空気中の二酸化炭素を削減する方法として、木材を沢山使い、建築として長く炭素を固定することが、我々ができる唯一の方法だからだ。また、新たに作る建築は、高度な省エネ建築であるべきだが、たとえゼロエネルギー建築やプラスエナジー建築でも、建設時には多量の温室効果ガスを発生させる。省エネ建築も短期的には温暖化を促進することになりかねない。しかし、唯一木質建築だけがこの問題を緩和できる。成長が終わった巨木を伐採して建築に使えば、樹木が蓄えた炭素を建築の寿命の期間だけ固定できる。そして伐採した場所に苗を植えれば、成長期の若木が効果的に二酸化炭素を固定してくれるからだ。近年は世界各地で様々な木質建築の開発・普及が進んでいる。既に建築の主役は木質建築になりつつあると言っても差し支えないだろう。そして最後に残されたフロンティアが、木質の超高層ビルだ。世界各地で木質高層ビルへのチャレンジが行われている。今回は、日本でいち早く木材を使った高層ビルの計画を発表した住友林業株式会社の筑波研究所長の中嶋一郎氏と、同計画に建築家として参加する日建設計の山梨知彦氏にお話しをうかがう。また、近年の建築家協会新人賞の受賞者を交えて、木質建築の未来についてパネルディスカッションを行う。

基調講演1 中嶋一郎|住友林業理事・筑波研究所所長
基調講演2 山梨知彦|建築家・日建設計設計部門プリンシパル

パネルディスカッション
馬場兼伸|ビーツーエーアーキテクツ
近藤哲雄|近藤哲雄建築設計事務所
塚田修大|塚田修大建築設計事務所
ファシリテーター:白江龍三|JIA環境会議、環境建築家,白江建築研究所
(敬称略)

Quand
21 February 2020, 16:00 to 19:00
新木場タワー
江東区新木場1-7-22 一階ホール
136-0082 東京都, Japon
Organisateur
公益社団法人日本建築家協会 環境会議
Lien
jia-eal.org

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